目が覚めたら2005年の夏でした。

2012年04月27日

雑記

あのまま覚めなければ良かったなぁなんて思いましたね本気で…

ひどい夢だった。

僕は、暗い迷路の部屋を彷徨っていた。
その迷路の部屋は全体が生ぬるい液体で満たされ、その中を僕は泳ぎ進んでいく。
部屋の奥に引っかかっている大事な「それ」を回収するために。

幸いにも、泳ぐことは得意だったし目を開けても平気でいられたため、「それ」は難なく回収できた。しかしもうそろそろ息が限界に近づく…。
手を伸ばすと、空気の入ったビニール袋のようなモノが手にあたり、僕は「それ」を掴んだ。少しだけ息が楽になる。

そのまま今度は出口を探し泳ぎ進むのだが、困った出口がわからない。探すうちにまた息が苦しくなってきた。気づけば空気の入ったそれは既に手にはなく、あたりは液体で満たされた迷路だけが広がっていた。
やばい。

必死に伸ばした両手は、部屋の壁に届き、僕はその壁に両手の爪をたてた。そしてそのまま両横に開くように裂いた。裂けた。

僕はその部屋から吐き出されるように脱出した。

「おっ!また出てきたぞ!」

飛び出たその場所は、更衣室のような部屋。
あたりを見渡すと、僕を見ながら嘲笑する男たちがたむろしていた。

「僕はずっとあの中にいた!皆もあそこから出てきたのか?」

僕は問うたが、皆ニヤニヤしながら答えようともしない。
あの中は生ぬるい液体で満たされていたが、吐き出されたのは自分の身だけらしい。

ここにいても仕方がない…
僕は更衣室から出ようとした。

ここで僕は目が覚めた。

目が覚めるとよく見知った場所だった。

実家の居間だった。
父と母、そして妹がそこに居た。
だけど何か違う。この配置は今の実家の配置ではない。

「あれ?何でここにいるんだ?」
おかしい、そもそも僕は今実家を離れて住んでいる。

「何言ってんのあんた」
母が呆れ顔でこたえた。

事態が飲み込めない。携帯を探した。ズボンの左ポケットに入っていた。取り出すと今はもう使ってないSO906iが出てきた。色が恐ろしく剥げているが電源は入っていたらしい。

携帯の日付は2005年8月30日を表示していた。

なんだこの日付は!?そしてここは…
過去に戻ってしまったのか!?
でもこの感覚は、情景は、間違い無く今の自分が見ているものだった。

本当に過去に戻ってる!!

信じられないが、家族はそこに普通にいたし、自分自身もそこにあった。
家族も「こいつ寝ぼけてんな~」といった顔で見ている。
ちょうど夕食が出来上がり、居間のテーブルに揃っているところだった。

僕はちょっとごめんと言い残して2階の自室だった場所に走った。扉を開くと、懐かしいベッドと机やタンスの配置。床には何かしらが散乱していた。懐かしい自室だった。…当時のあのままだ。
本棚に手を伸ばし、教科書や当時ノートに描いていた漫画などをパラパラめくる。教科書の活字や下手くそな漫画が2005年の時の状態そのままだった。

ああ…本当に過去に戻っちゃったんだ…

居間に戻ると、家族は既に夕食を食べ始めていた。僕も座って一緒に食べ始める。
僕は、戻ってきた感動のあまり家族にこう話した。
「到底信じてもらえないと思うけど、今さっき2012年からここに戻ってきたんだ」
「お前なに言ってんだ」と皆から笑われる。まるでいつもの妄言を聞き流してるかの反応。

「ホントなんだって!!2012年には従姉妹ののりちゃんはもう結婚してるし!子供の顔だって知ってる!!」
と負けん気でまくし立てる。家族は「ほう」という反応を見せた。
「確かに一度見たんだ!いつしたかって時期もちゃんとわかってる!」
続けて僕は話した。
こいつとうとう狂ったのか?なんて家族は思ったのかは分からないが、一応僕の言うことに耳を傾けてくれていたようだった。

食事も終わった後、一息ついたところで僕は現状について考えた。2005年といえば…僕は高3だったような…
「明日って授業あったっけ?」

「何言ってるのまだ夏休み始まったばっかりでしょう?」
母がツッコんだ。あれ?と思って時計を見ると2005年7月30日だった。はて?さっきは見間違えたのかな…

僕は一度冷静になって考えてみた。
突然目が覚めたら2005年に戻っていたことにはびっくりしたが、今まで自分が生きてきた2012年までの記憶は確かにある。あれは長い夢を見ていたんだろうか、やけに鮮明な夢だったな。もしかしたらこのまま薄れていって忘れてしまうかもしれない。

だけど今確かに思うことは、ここからやり直せるということ。今まで(夢で見てきた未来)の自分をかえりみて、もっとベストな行動をしていれば、もっと違う生き方をしてみたら、この先これまでよりも良い意味で違う人生が歩めるのではないかと…

もっと勉強しよう

もっとあの子と会話をしよう

もっとやりたいことに正直になろう

今の自分ならやれる…

僕には確かな自身があった

僕の視界は暗転した。

現実へただいま!

目が覚めると僕はいつものベッドに横たわっていた。

いつもの枕
いつも眺める窓ガラス
いつもの空気

全身じっとりと汗をかいていた。

僕はその現実を受け入れることが出来ず、しばらくその状態から動くことが出来なかった。
ああ…全部夢だったのか…

今日は2012年4月27日。
紛れも無い現実であり、今流れている時間だ。

ああ、そろそろゴールデンウィークか。
しばらく両親にも会ってないよなぁ…
僕は携帯電話を手にとった。

久々に実家に帰ってみようかな…

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA


This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.